Massoth社製DiMAX Feedback Moduleの使い方

 コンピュータによる自動運転にかかせないFeedback Moduleの使い方です。以前は、LGB社製のFeedback Interface(型番55070)が純正品であったのですが、もう製造されていないようで、カタログからも姿を消してしまいました。

 代替品として、Massoth社がDiMAX Feedback Module for DiMAX and LGB© MZS II + IIIを販売しています。

 マニュアルの説明は、接続については、図入りでくわしく書いてありますが、ソフトウェア(MTS-PC)との連携がわかりにくいと思いますので、長文になりますが、設定や動作について詳しく書いてみます。(お約束ですが、設定時のトラブル等は自己責任でお願いします。)

PICT2690.jpg 1つのFeedback Moduleには、8個のトラックコンタクトを接続することができます。

 使用するまでの流れは次のとおりです。

1 Feedback ModuleのCV値の設定
2 動作テスト
3 トラックコンタクトの線路への設置と配線
4 制御用ソフトウェア(MTS-PC)へのトラックコンタクトの登録
5 MTS-PC用のスケジュールの作成と運行

では、詳しく書いてみます。

【1】 Feedback ModuleのCV値の設定

 CV1の値を、129~253の間の値に設定します(購入当初は、値が0になっています。また、コンピュータで制御する場合、LGBでは1~128でなく、129以降を使うことが推奨されています。)。

 CV値を設定する際は、マニュアルに図が掲載されているとおりに、3b,GND,4aの3つの端子を接続する必要があります(変更される場合もあるので必ずマニュアルを確認してください)。

 CV値は、普通は、1台目のFeedback Moduleが129,2台目が133となります(2台目以降、番号は129から4ずつ増やします。)。CV1=129にすると、Feedback Moduleの端子とトラックコンタクトの番号は次の関係になります。

    端子 1a = トラックコンタクト 129a
    端子 1b = トラックコンタクト 129b
    端子 2a = トラックコンタクト 130a
    端子 2b = トラックコンタクト 130b
    端子 3a = トラックコンタクト 131a
    端子 3b = トラックコンタクト 131b
    端子 4a = トラックコンタクト 132a
    端子 4b = トラックコンタクト 132b

【2】 動作テスト(ここでは、1でCV値を129に設定したとします。 )

 いきなり線路に設置するのでなく、まず、動作テストをします。、マニュアルに図が掲載されているとおりにフィードバックモジュールとトラックコンタクトを接続するとともに、セントラルステーション、コンピュータインターフェイス、フィードバックモジュールを接続します。

 MTS-PCがインストールされたフォルダの中に、「All_Contacts_129_256.lgb」がありますので、Fileメニューの「Open Track Layout」から開きます。ずらりとトラックコンタクトが並んだレイアウト?が表示されます。

AllContacts.PNG COMポートを指定した後、Processingメニューから、First Startを選びます。トラックコンタクトに磁石を近づけると、画面上で該当番号のトラックコンタクトが、青からピンクになり、2秒で青に戻ります。次の図は129aが動作した瞬間です。

Contact129a.PNG

【3】 トラックコンタクトの線路への設置と配線

 自分のレイアウトの必要な線路の位置にトラックコンタクトを設置し、配線します。

【4】 制御用ソフトウェア(MTS-PC)へのトラックコンタクトの登録

 MTS-PCの画面上の線路に、トラックコンタクトを配置します。配置するとトラックコンタクトの設定画面が現れますので、必要な項目を設定します。

SettingContact.PNG 最初に、トラックコンタクトの番号を入力します(この番号は一度入力すると変更できません。間違えた場合画面上から一度トラックコンタクトを削除して、やり直す必要があります。)。 次に、各設定項目を入力しますが、私の場合は、「Afterwards contact willl be blocked for:」の項目だけです。デフォルトの2秒にしてあります。この値はあとから変更できますので、動作確認ができるまでは、5秒等長めにしておいた方が、わかりやすくていいと思います。

 トラックコンタクトを設置したら、底面にマグネットをつけた機関車を走らせてみましょう。スケジュールを書く必要はありません。ユニバーサルリモートやロコリモートで普通に走らせます。

 うまく動作すると、機関車がトラックコンタクトを通過する毎に、画面上の該当箇所のトラックコンタクトが青からピンクに変色し、設定した時間を過ぎると、青に戻ります。

 注 MTS-PCのOptionsメニューのTypes of Automatic ControlをContact Controlにすると、ピンクから青にもどります。Types of Automatic ControlをSchedule controlにしていると、ピンクのまま戻りません。(1月3日に追記)

 ここで、うまく色が変わらない場合は、配線や設定を見なおします。 無事成功したら、いよいよスケジュールを書いてみましょう!

【5】 MTS-PC用のスケジュールの作成と運行

サンプル

 129aを使って、129aを通過したら停止、20秒後に、出発という動作を繰り返します。スケジュールの開始時は、機関車は129aを通過した状態にしてください。

A *初期化
!, START *ラベル「START」
L, 1, B, +7 *機関車1を停止状態から、速度7加速。
K, 129a, B *トラックコンタクト129aを列車が通過するまで待つ。

L, 1, B, -14 *機関車1を速度14減速(7から14減らすと停止します。-7でもいいです)。
Z, 200 *20秒待ちます。
G, START *「START」へジャンプする(無限ループ)。
E *終了

 ☆説明しようと思うと大変ですね!

コメント

  1. まさG より:

    Feedback Moduleの使用手順の説明ですが、とても参考になりました。お正月早々、とんだ手間を掻かせてしまい申し訳ありません(;´д⊂)
    むむむ・・・、やはりトラックコンタクトがしっかりと認識されていなかったようです。
    トラックコンタクトの番号の指定も色々と良くなかったようです。129未満で設定していました。
    この記事を読み直して、もう一度最初からチャレンジです!
    明日中にできるかなぁ・・・。

  2. lgb555 より:

    まさG さん
     うまく動作することをお祈りしてます!

  3. lgb555 より:

    本文に以下の記述を追加しましたので、ご注意ください。
    注 MTS-PCのOptionsメニューのTypes of Automatic ControlをContact Controlにすると、ピンクから青にもどります。Types of Automatic ControlをSchedule controlにしていると、ピンクのまま戻りません。(1月3日に追記)

  4. まさG より:

    今日、Feedback ModuleのCV1を変更し、トラックコンタクトのテストを行いました。結果として、トラックコンタクトはカチカチと音がしており動いているのですが、画面上のトラックコンタクトがまったく動いておりません。
    Feedback ModuleのCV1の値を変更できないようです。取説通り三箇所を接続し、55015 UniversalRemoteでCV値の変更を試みるのですが、どうもうまくいきません。
    ロコのCV1を変更できるか試してみましたが、最初はうまく変更できなかったのですが、時間が経つと変更できるようになりました。ん?なんだ???
    とりあえず、今日はもう時間がないので後日検証してみたいと思います。コレはちょっと厄介かもしれません。

  5. lgb555 より:

    まさG さん
     あわてずゆっくりといきましょう。ロコのCV値の件をみると、接触不良ではないでしょうか?
     また、CV値はうまく変更できないと、Universal Remoteに、なにか反応がでたような気がするのですが、いかがでしょうか?
     うまく行くように祈っています。

  6. srゴルマー より:

    相変わらずファンクション問題より先に進めていないのですが、先の情報を詳細に記載していただいているだけで、心強いです(笑)
    それにしてもなんか難しそうですねぇ~~~~~(汗・・・)
    明日からはまた夜間走行のみの日々が続きますが、私もなんとか皆さまに追いついていきます!

  7. まさG より:

    エラーメッセージの様な物は一切出ないんですよね・・・。
    もうちょっと色々と検証してみます。
    別の質問になりますが・・・
    55045で、フィードバックモジュールの設定ってできないものでしょうか?
    それと、55060でも、ロコなどのCV値の変更はできるのでしょうか?

  8. lgb555 より:

    まさG さん
     なかなかうまく行かないようですね。
     55045で、フィードバックモジュールの設定はできるのかということですが、やってみないとわかりません。もし、するのならば、デコーダーをプログラムのCV値を書き換えるウインドウ等の左下に、Single CVというのがあるので、そこでできるのかなというくらいです。ただし、自分は実行したことはありません。
     55060では、CV値の書き換えはできません。

  9. まさG より:

    55060の件、了解しました。
    55045の方は、Massoth添付のソフトもあるので、そちらの方でも確認してみたいと思います。
    UniversalRemoteでデコーダのCV値の読み込みはがきれば、確認ができて良いのですが・・・・。MassothのDiMAX Navigatorですと、デコーダの数値の読み込みもできるのでしょうか?

  10. lgb555 より:

    まさG さん
     MassothのDiMAX Navigatorは、持っていないのわかりません。
     マニュアルは、MassothのWebの「Download Center」に掲載されていますので、確認できるかと思います。

  11. まさG より:

    PDFをダウンロードして確認しましたが、デコーダの値を読み出す機能があるようです。最近の物は、このような機能があるのですよね。
    しかし、DiMAX Navigatorは高価過ぎます・・・。

  12. lgb555 より:

     まさGさんところの環境と、自分のところの違いってなにでしょうか?
    私のところは、
    1 PC
    2 英語版Windows Xp Home と MTS-PC 6.00.0004
    3 RS232Cケーブル または USB to RS232Cケーブル
      どちらも動作
    4 55060(パラレル対応)
    5 55005p(パラレル対応)
    6 Massoth Feedback module
    7 Track Contact

  13. まさG より:

    >まさGさんところの環境と、自分のところの
    >違いってなにでしょうか?
    まったく同じです。
    あえて言うなら、電源が230V仕様のもので、アップトランスを使用しています。

  14. lgb555 より:

    まさGさん
     電源は私のところは、120V仕様の50111で、100Vを120Vにするアップトランスを使っています。
    ○ケーブルは不良品ではないでしょうか?
    ○電圧不足なんてことは、ないでしょうか?
     実は、私のところでは、Feedback Moduleを2個動かしてますが、本当は、MasterとSlaveで数珠つなぎで動作するはずですが、数珠つなぎにすると、Slave側(2個目)が動きません。ですので、55005pに2個目も直接接続してあります。原因はわかりません!
    ひょっとして、電圧不足かと疑っています。
     英語OSの件とか、私も苦労だらけなんです。無事動作することをお祈りしてます。

  15. まさG より:

    本日、午前中に時間ができたので、少し検証してみました。
    ◆トランス/配線関係
    とりあえず、一通りテスターであたってみましたが問題ありません。配線も道通してますし、50110からの出力電圧も18Vで問題ありません。
    CV値を書き込み時の挙動も問題ないようです。出力が出ていることを確認しました。
    ◆DiMAX”Feedback Module”
    55045″MTS-PC Decoder Programming Module”とMassoth”CV-Programmer 1.5″でDiMAX”Feedback Module”のCV値を確認しました。
    最近の55045″MTS-PC Decoder Programming Module”には、Massoth”CV-Programmer 1.5″をCD-R!!に焼いた物が付属しています。MTS-PCのCD-ROMは付属してないんです!!(MTS-PCのCD-ROMが付いている物も持っています・・・、なぜか2台持っているんですw)
    結果ですが、ちゃんとCV値の書き込みはできていました。55045は読み込みもできるので、確認が取れて便利ですね。
    という訳で、怪しいのは配線と言うことになりました。
    ◆ぁゃしぃ配線周り
    一応、取説通り配線したつもりですが、こんなカンジで配線しています。
    (1)信号線
    マニュアル2ページ目の#1の図面通りなのですが、”1a”とコンタクトの”左右の2ヶ所”をつないでいます。コンタクト側は二股の様になっています。
    (2)グランド
    コンタクトの真ん中の”GND”とモジュール側の”GND”をつないでいます。
    (3)バスライン
    モジュールとセントラルステーションは、モジュールのマスターと、セントラルステーションのLGB-BUSをつないでいます。
    おそらくこの配線で問題ないと思うのですが、どうでしょうか?
    あと、DiMAX”Feedback Module”のCV2″ID#LGB bus”は変更しないでも良いのでしょうか?
    デフォルトだと”2″なのですが、とりあえず”1″でも検証してみました。結果は同じでしたが(´・ω・`)

  16. lgb555 より:

    まさGさん
     一番基本的な確認事項を忘れていました。
    ○Feedback Interfaceの中を、端子の口から覗いてください。赤いランプが点灯していますか?

  17. まさG より:

    >赤いランプ
    本体の中で、赤いLED?が光っているのですね?
    どうせなら、外から見えるようになっていればよいのに(´・ω・`)
    後日、確認してみます。

  18. lgb555 より:

    まさGさん
     そうです。本体の中です。
     昨夜、思い出したので、電源入れて、外で赤ランプ(LED?)の点灯を確認しました。
     点灯していなかったら、モジュラーケーブルの不良の可能性があります。

  19. まさG より:

    モジュール内で赤いランプが光っているか?について、検証してみました。
    結果、電源投入直後は光っているのですが、その後消えてしまいます。
    一通り配線した後、トラックコンタクトの反応を試して見ましたが、やはり状況は同じでした。
    他のモジュラーケーブルと他のモジュールでも試してみましたが、やはり同じでした。
    むぅ~。手詰まりになってしまいました(´д`)

  20. lgb555 より:

    まさGさん
    1 購入先に状況を連絡する。
    購入先で対応不能なら、
    2 メーカー(Massoth)に状況連絡する。
    でしょうか?

  21. まさG より:

    もう少し、色々と情報収集等行ってから判断したいと思います。
    分からない場合は、メーカーにメールにて連絡して見ようかと思います。意外と簡単なミスだったりして(´・ω・`)