Stellwerk Easyの豊富な機能を使う

 3月末から雨が多く、休日に走らせることもできなかったので、Stellwerk Easyのマニュアルを取り出し、これまで使っていなかった機能について、しらべたり、テストを繰り返してみました。

Contact の使い方。

 コンピュータによる自動運転では、Schedule という名前のプログラムを書いて、Stellwerk Easy に読み込ませています。

 MTSでは、それぞれの機関車に1から22までの番号を割り振ります。それぞれの機関車の番号に速度や前進、後退などを命令することで動作させているわけです。

 疑問だったのは、Scehdule の開始時に、「何番の機関車を走らせますか?」といった質問に対して、キーボードから手入力するようなやり方があるのか、ないのかでした。

 これがあれば、気に入ったコースを走る Schedule をひとつ書いておけば、初めに機関車の番号を入力すれば良いわけです。(これまでは、機関車の番号だけを変えた Schedule をいくつも準備していました。)

 ようやくわかったのは、 Contact を使えばできるということでした。Contact にマウスのカーソルを合わせて、右ボタンをゆっくり2回クリック(ダブルクリックほど早くありません!)すると、Occupy / Erase Contact というウインドウが表示されます。そこに、Occupied by Loco no: という欄があり、機関車の番号を入力できます。

ここに入力した機関車の番号は、Schedule のコマンドで読み出し「マーカー」という変数に入力できます。

 H, コンタクトの番号, マーカー(番号)

 801番の Contact に入力されている機関車の番号を読み出し、1番のマーカーに入力する場合は次のとおりです。

 H, 801, M1

 マーカーに格納された番号の機関車を速度7で走らせる場合、次のとおりです。

 L, M1, S, 7

 これで、Schedule をひとつ準備してあれば、Contact へ走行前に入力すると、何番の機関車でも、走行させることができるようになりました。下の図の右端にある長方形が Contactで、最初に機関車の番号3を手入力してあります。

Locomotive Tracking

名前からすると、機関車がどこを走っているか追跡する機能です。マニュアルを読んでもわかりにくかったのですが、ようやく使えるようになりました。

  1. 前提:Start Contact に機関車の番号が入力され、かつ画面上に表示されている。
  2. Start Contact を通過し、その後Target Contactを通過した際に、「Alternative(代替)」を満たしたら Start Contact から Target Contact に機関車の番号が移動して入力され、かつ画面上に表示される。(移動:Start Contactに入力されていた機関車番号は、消去される。)
  3. ひとつの Target Contact に対して15の「Alternative(代替)」を持つことができる。一つの「Alternative(代替)」には、9つの「Condition(状態)」を設定できる。それぞれの「Condition(状態)」は「AND(かつ)」で結ばれるため、すべての「Condition(状態)」を満たす場合のみ、上記2が実行される。
  4. 「Condition(状態)」とは、Magnetic Articles(ポイント、信号機等)または Switch Routes の状態。
  5. 例 Target Contact の番号を 513 とする。下図では4つの「Alternative(代替)」である522番から513番へ、521番から513番へ、523番から513番へ、518番から513番へ を設定してある。513番のコンタクトに到達する経路が4種類あるということ。
  6. 注意点:上位の「Alternative(代替)」の条件が満たされると、下位の「Alternative(代替)」には進まない。なお、Start Contact の番号に関係なく、進まないので、「Condition(状態)」の選択と組み合わせ要注意です! ちなみに、下図では、129番のDefinition of Direction Arrows(special magnetic articles, 緑矢印)を使って、進行方向を条件に加えています。でないと、条件が重複してしまい、うまく列車番号(3)が移動しませんでした。

 下図では、521番コンタクトから来た機関車が、緑矢印の左下にある513番コンタクトを通過したため、513番コンタクトに機関車番号が3が表示されています。「Alternative(代替)」は上から2番目のものが適用されています(ポイント13が緑、ポイント4が緑、緑矢印129が緑)。

コメント